スパムメールをなんとかしたい!7つの対策と開いたときの正しい対処法
スパムメールは、受信者の意思に関係なく大量に送られてくる迷惑メールの総称です。
広告や勧誘を目的としたものだけでなく、フィッシング詐欺やマルウェア感染、不正なサイトへの誘導を目的とした危険なメールも含まれます。
メール内のURLや添付ファイルを操作すると、個人情報の漏えいや金銭被害などにつながるリスクがあります。そのため、被害を防ぐにはスパムメールに対する適切な対策を知っておくことが大切です。
ここでは、スパムメールが届く原因や主なリスク、受信を減らすための7つの対策を解説します。
スパムメールによって起こる主なリスク
スパムメールによる主なリスクには、以下の4つがあります。
- フィッシング詐欺による個人情報の盗難
- 添付ファイルやURLによるマルウェア感染
- 詐欺による金銭被害
- 必要なメールの見落とし
近年はメールの文面や見た目が精巧になっており、一見しただけでは本物と見分けにくいスパムメールも増えています。そのため「自分は大丈夫」と考えず、具体的な手口や被害の特徴を知っておくことが重要です。
フィッシング詐欺による個人情報の盗難
フィッシング詐欺とは、銀行や通販サイトなどを装ったメールから偽サイトへ誘導し、IDやパスワード、クレジットカード番号などを盗み取る手口です。
偽サイトは、本物のWebサイトと見た目がほとんど変わらない場合があります。そのため、見た目だけでは偽サイトだと気づきにくく、URLを確認しないまま情報を入力してしまうケースもあるのです。
入力した情報は攻撃者に送信され、不正ログインやクレジットカードの不正利用などにつながる可能性があります。
さらに、フィッシングメールでは「アカウントが停止されます」「本人確認が必要です」といった、緊急性を強調する文言が使われることも多いです。焦ってメール内のリンクをクリックしないよう注意しましょう。
特に、リンク先のURLは必ず確認することが大切です。公式サイトとはドメインが微妙に異なっている場合があるため、少しでも不自然に感じた場合はリンクを開かず、公式サイトや公式アプリから直接アクセスしましょう。
添付ファイルやURLによるマルウェア感染
スパムメールには、フィッシング詐欺だけでなく、マルウェア(ウイルスや不正プログラム)への感染を狙ったものもあります。
たとえば、メールに添付されたファイルを開いたり、記載されているURLをクリックしたりすると、端末がマルウェアに感染する可能性があります。
感染すると、端末内のデータを盗まれる、ファイルが暗号化されて使えなくなる(ランサムウェア)、端末を遠隔操作されるといった被害に発展しかねません。
さらに厄介なのが、添付ファイルの偽装です。PDFやWord、Excelなど、普段から使う形式に見せかけ、「請求書」「見積書」「注文書」など、業務で受け取る可能性が高いファイルを装っている場合があります。
差出人のアドレスを知人や取引先に似せているケースもあるため、差出人だけを見て安全だと判断するのは避けたいところです。
このように、スパムメールは一見すると通常の業務メールに見えることもあります。身に覚えのない添付ファイルやURLが含まれているなど、少しでも違和感を覚えた場合は、添付ファイルの開封やリンクのクリックは避けたほうがよいでしょう。
詐欺による金銭被害
スパムメールをきっかけに、金銭をだまし取られるケースもあります。個人情報の盗難やマルウェア感染だけでなく、直接的な金銭被害につながる点にも注意が必要です。
たとえば「当選通知」「副業で高収入」「緊急の振込依頼」などの内容で受信者を誘導し、お金を支払わせようとする手口があります。架空の料金を請求する架空請求詐欺や、魅力的な投資話を持ちかけて資金をだまし取る投資詐欺など、手口は多様化しています。
こうした詐欺では、「今すぐ支払わないと法的措置を取る」「本日中に手続きが必要」といった形で、受信者を焦らせることがあります。冷静に判断する時間を与えず、正常な判断を難しくする狙いがあるためです。
また、一度お金を支払ってしまうと、取り戻すことが困難なケースが多くなっています。そのため、身に覚えのない請求や、現実には考えにくいほど魅力的な条件を提示してくるメールには応じないことが基本です。
もし不審な請求や振込依頼が届いた場合は、メールに記載された連絡先ではなく、公式サイトなどから正規の問い合わせ先を確認するようにしましょう。
必要なメールの見落とし
スパムメールは、直接的な被害だけでなく、必要なメールの見落としを招くこともあります。大量のメールが届くことで、重要な連絡を確認できないまま埋もれてしまう可能性があるためです。
たとえば、業務上の重要な連絡や注文確認、パスワードリセットなど、早めの対応が必要なメールが迷惑メールフォルダに振り分けられたり、大量のスパムメールに埋もれたりすることがあります。その結果、確認が遅れ、思わぬトラブルにつながる可能性もあるでしょう。
さらに、スパムメールが大量に届く状態が続けば、メールボックスの容量を圧迫する原因にもなります。必要なメールを探すために時間がかかるなど、日常的なメール利用にも支障が出かねません。
特に仕事でメールを利用している場合は注意が必要です。重要な連絡を見落とすことで、対応の遅れだけでなく、取引先との関係悪化やビジネス機会の損失につながる可能性もあります。
こうした事態を防ぐには、スパムメールを放置せず、迷惑メールフィルターなどを活用して受信量を減らすことが大切です。適切に管理することで、個人情報やお金を守るだけでなく、メールを快適かつ安全に利用できる環境を整えられるでしょう。
スパムメールが届く4つの原因
スパムメールが大量に届くようになった背景には、いくつかの原因が考えられます。
自分のメールアドレスがどのように攻撃者へ知られたのかを把握できれば、今後の対策にもつなげられるでしょう。
原因によって有効な対策は異なります。まずは、スパムメールが届く主な原因を確認し、自分に心当たりのあるものがないかチェックしてみてください。
WebサイトやSNSでメールアドレスを公開している
ブログやSNS、掲示板、企業サイトなどにメールアドレスをそのまま掲載していると、第三者に収集され、スパムメールの送信先として利用される可能性があります。
多くの場合、Web上に公開されたメールアドレスは、自動プログラムなどによって収集されます。公開後は、比較的早い段階でスパムメールの送信リストに加えられることがあるため、仕事用や重要な連絡に使うメールアドレスは、むやみに公開しないことが大切です。
サービス登録先などからメールアドレスが漏えいしている
メールアドレスを公開していなくても、利用しているサービスから情報が漏えいするケースがあります。
ショッピングサイトや会員制サービス、アプリなどへの登録時に提供したメールアドレスが、サービス側のセキュリティ事故や不正アクセスによって外部に流出する可能性があるためです。
漏えいしたメールアドレスはリスト化され、スパム業者の間で流通することもあります。その結果、これまでスパムメールがほとんど届かなかったアドレスに、突然大量のメールが届くようになる場合もあるのです。
もし利用しているサービスで情報漏えいが発生した場合は、まず事業者からの通知を確認しましょう。そのうえで、パスワードの変更やメールアドレスの変更など、必要な対策を検討することが大切です。
また、「Have I Been Pwned」などのサービスを利用すれば、自分のメールアドレスが過去の漏えい情報に含まれているか確認できます。
推測されやすいメールアドレスを使用している
「yamada@」「info@」「user123@」など、シンプルで推測されやすいメールアドレスは、ランダムな文字列や名前の組み合わせを自動生成して送信する「辞書攻撃」の標的になりやすいです。
スパムメールの送信者は、名前や単語、数字などを組み合わせてメールアドレスを自動生成し、無差別にメールを送ることがあります。そして、メールが届いたアドレスを「実際に使われている有効なアドレス」と判断し、リストに追加する手法もあるのです。
そのため、特に重要なメールを受け取るアドレスでは、第三者から推測されにくい文字列を使用することも対策のひとつといえます。
過去に不審なメールへの返信やURLをクリックした
スパムメールへの返信や、メール内のURLをクリックした経験がある場合、そのアドレスが「実在して使用されている有効なアドレス」としてスパム業者に認識されることがあります。
特に注意したいのが、メール本文に記載された「配信停止はこちら」などのリンクです。迷惑メールを止めようとしてクリックした結果、かえってメールアドレスが有効だと確認され、さらに多くのスパムメールが届くケースもあります。
このような事態を避けるためにも、身に覚えのないメールには返信せず、記載されたURLも不用意にクリックしないことが重要です。不審なメールは開封後に操作するのではなく、削除するのが基本といえるでしょう。
スパムメールを防ぐ7つの対策
スパムメールを防ぐための主な対策は、以下の7つです。
- 迷惑メールフィルターの設定
- 迷惑メールとして報告する
- メールアドレスをWeb上にむやみに公開しない
- メールセキュリティソフトの導入
- 不審なメールの「URL」や「配信停止」を押さない
- OSやメールソフトを最新の状態に保つ
- 推測されにくいメールアドレスへの変更
スパムメールは、ひとつの対策だけで完全に防ぐのは難しいため、複数の方法を組み合わせて対策することが大切です。
迷惑メールフィルターの設定
メールサービスやメールアプリに用意されている迷惑メールフィルター機能を有効にすることで、スパムメールを自動で迷惑メールフォルダに振り分けることができます。
多くのメールサービスでは標準でフィルター機能が搭載されており、設定画面から強度を調整できることが多いです。
フィルターの強度を上げると通常のメールが誤って振り分けられることもあるため、迷惑メールフォルダも定期的に確認する習慣をつけておくとよいでしょう。
また、プロバイダが提供するメールサービスでは、サーバ側でフィルタリングを行う機能を提供しているケースもあります。
特定の送信元や件名のパターンを指定してフィルタリングするカスタムフィルター機能を持つサービスもあるため、繰り返し届くスパムには個別のフィルター設定を追加することも効果的です。
迷惑メールとして報告する
受信したスパムメールを迷惑メールとして報告することで、メールサービスのフィルター精度が向上します。
GmailやOutlookなどのメールサービスでは、迷惑メールの報告ボタンが用意されており、報告することで同様の送信元からのメールが自動でブロックされやすくなるのです。
スパムメールを報告せずに手動で削除するだけでは、同じ送信元から届き続けることがあります。迷惑メールとして報告したうえで削除する手順を習慣にすることで、フィルタリングの効果が高まるのでおすすめです。
メールアドレスをWeb上にむやみに公開しない
メールアドレスをWeb上に掲載する機会を減らすことで、スパム業者による収集リスクを下げることができます。SNSのプロフィールや公開掲示板、Webサイトなどにメールアドレスをそのまま掲載すると、自動プログラムによって収集される可能性があります。そのため、必要がなければWeb上での公開は避けるのが基本です。
もし問い合わせを受け付ける必要がある場合は、問い合わせフォームやSNSのDM機能など、メールアドレスを直接公開しない方法を検討してみてください。
また、用途ごとにメールアドレスを使い分ける方法も有効です。たとえば、仕事用・ネットショッピング用・会員登録用などに分けておけば、特定のアドレスにスパムが集中するようになっても、ほかの用途への影響を抑えやすくなります。
メールセキュリティソフトの導入
迷惑メール対策をさらに強化したい場合は、セキュリティソフトの導入も選択肢になります。
セキュリティソフトには、スパムメールのフィルタリングやフィッシングサイトのブロックなどに対応した製品があります。メールサービス側のフィルタリングと組み合わせれば、複数の防御策を用意できるでしょう。
また、セキュリティソフトはスパムメールだけでなく、マルウェアへの感染防止にも役立ちます。そのため、パソコンやスマートフォンを日常的に利用する場合は、導入を検討する価値があります。
なお、導入しただけで安心するのは禁物です。ウイルス定義ファイルなどを常に最新の状態に保ち、セキュリティソフトが十分に機能できる環境を維持することが大切です。
不審なメールの「URL」や「配信停止」を押さない
スパムメールや不審なメールに記載されているURLや「配信停止はこちら」といったリンクは、クリックしないことが基本です。
配信停止リンクをクリックすることで、送信側にそのアドレスが有効であることを知らせてしまい、スパムがさらに増えることがあります。URLをクリックした場合はフィッシングサイトや不正なサイトに誘導される可能性があるのです。
差出人が信頼できる企業であっても、メール内のリンクから直接アクセスするのではなく、公式サイトをブラウザで直接検索してアクセスする習慣をつけておくと安全です。
OSやメールソフトを最新の状態に保つ
OSやメールソフトを最新の状態に保つことは、スパムメールをきっかけとした被害を防ぐうえで重要です。
アップデートを行わずに古いバージョンを使い続けると、既知のセキュリティ上の脆弱性が残ってしまいます。
そのため、OSやメールソフトは定期的にアップデートし、できるだけ最新の状態を維持しましょう。
さらに、メールソフトだけでなく、Webブラウザも最新の状態に保つことが大切です。メールからフィッシングサイトなどへ誘導された場合に備え、端末全体のセキュリティを高めておくと安心でしょう。
推測されにくいメールアドレスへの変更
現在使用しているメールアドレスにスパムが大量に届いている場合は、新しいメールアドレスへの変更を検討してみるのも対策の一つです。
新しいアドレスを作成する際は、名前や誕生日など、第三者から推測されやすい情報を避け、できるだけ推測されにくい文字列にすることがポイントです。
ただし、新しいメールアドレスを作っただけでは十分とはいえません。信頼できるサービスへの登録など、必要な場面に限定して使用し、不特定多数に公開しないよう注意しましょう。
また、メールアドレスを変更する場合は、いきなり旧アドレスを使わなくするのではなく、重要な連絡先や利用中のサービスへ新しいアドレスを登録してから移行することが大切です。一定期間は旧アドレスも確認できる状態にしておくと、必要なメールの見落としを防ぎながらスムーズに移行できます。
スパムメールを開いてしまったときに取るべき行動
スパムメールは、開いただけであれば被害につながるリスクは比較的低いと考えられます。
多くの場合、実際の被害はメール内のURLをクリックする、添付ファイルを開く、偽サイトに個人情報を入力するといった操作によって発生するためです。
そのため、スパムメールを開いてしまっても慌てず、その後の操作を避けることが重要です。ここでは、誤って開いてしまった場合に取るべき行動を紹介します。
リンクや添付ファイルには触れず削除する
スパムメールを開いた後は、リンクや添付ファイルには一切触れずにメールを削除してください。
メール内のURLや添付ファイルには、フィッシングサイトへの誘導やマルウェア感染につながる危険が潜んでいる可能性があるためです。メールを開いただけでは問題がなくても、その後の操作によって被害につながるおそれがあります。
削除後は、同じ送信元からのメールを迷惑メールとして報告しておくと、今後の受信を減らしやすくなります。
また、HTMLメール形式のスパムでは、外部画像の読み込みによってメールアドレスが使用されていることを送信者側に知られる場合があります。メールアプリの設定で外部画像の自動読み込みをオフにしておくと、リスクを抑えられます。
URLをクリックした場合は情報を入力せずページを閉じる
スパムメールのURLをクリックして偽サイトや不審なページが表示されてしまった場合は、そのページで何も入力せずにすぐにブラウザを閉じてください。
ページを開いただけでは基本的に個人情報は漏えいしませんが、フォームへの入力や画面の指示に従った操作を行うと被害が生じる可能性があります。
その後、セキュリティソフトでデバイスのスキャンを行い、マルウェアが感染していないかを確認することをおすすめします。
スキャンで問題が検出された場合はセキュリティソフトの指示に従って対処しましょう。さらに、ブラウザのキャッシュや閲覧履歴を削除しておくことも合わせて行っておくと安心です。
個人情報やパスワードを入力した場合は速やかに対処する
偽サイトでIDやパスワード、クレジットカード番号などを入力してしまった場合は、速やかに以下の対処を行ってください。
- 1.入力したアカウントのパスワードをすぐに変更する。同じパスワードを他のサービスでも使用している場合は、それらのサービスのパスワードも変更する
- 2.クレジットカード番号や銀行口座情報を入力した場合は、カード会社や銀行に連絡して利用停止や不正利用の有無を確認する
- 3.不正ログインや不審な決済がないか、各サービスの利用履歴を確認する
- 4.被害が確認できた場合は、最寄りの警察署や消費生活センターに相談する
被害の拡大を防ぐためにも、入力してしまったと気づいたらできるだけ早く行動することが大切です。
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