回線・通信・接続方法

2022.1.17

インターネットVPNとは?安全な通信環境を守る仕組みと導入方法

この記事の情報は掲載日時点の情報です。

機密性の高い情報のデータ通信に欠かせない仕組みが「VPN」です。VPNは本社などの拠点、全国各地にある不特定多数の地点を独自通信網で繋ぐ仮想専用線を指します。ネット社会の現代において、ビジネスシーンで重要な仕組みの1つです。

本記事では、VPNの一種である「インターネットVPN」の特徴や仕組み、メリット・デメリットや導入方法をご紹介します。

目次

VPNの基礎知識

ビジネスシーンに求められるセキュアな通信ネットワークは、「VPN」の活用で実現することが可能です。ここでは、「インターネットVPN」についてご紹介します。

VPNとは?

VPNとは、インターネット上にVPNトンネルと呼ばれる仮想回線を構築・運用する専用線のことです。「Virtual Private Network」の頭文字を合わせてVPNといいます。「仮想プライベートネットワーク」とも呼ばれ、拠点間通信でのデータを第三者による不正アクセスや情報漏洩から守るための通信技術です。
VPNは通常、仮想回線を構築・接続した拠点内でのみ利用可能です。私たちが利用している公共のネットワークとは異なり、特定のユーザーや組織、PCのみアクセスできます。そのため、本社・支社間で機密データを送受信する企業など、セキュアな通信環境が求められる場合に利用されています。

VPNで安全性が確保される仕組み

VPNはトンネリング・カプセル化・暗号化・認証といった複数の仕組みにより、セキュリティ性の高いデータ通信を実現します。
トンネリングとは文字通り、拠点間で利用する仮想的な専用回線を設けることです。「VPNの構築」と同じ意味で使われます。
カプセル化は別名「カプセリング」といい、通信を別の専用プロトコルなどに変換することができる技術です。インターネットVPNではカプセル化と暗号化技術を利用することで既存の通信プロトコルを暗号化に対応したプロコトルへ変換し、セキュアな通信を可能にしています。
さらにセキュリティ性を高める場合、認証システムで正規の通信相手か確かめる機能なども用意されています。これらの仕組みを併用し、拠点間接続におけるデータ通信の安全性が確保されているのです。

VPNの種類

VPNには閉域ネットワークを利用したIP-VPNと、インターネット回線と固定IPアドレスを用いたインターネットVPNなどがあります。
インターネットVPNのメリットはコスト面で比較的安価に利用が出来る点で、デメリットはセキュリティ面にあります。
IP-VPNに比べて運用コストが安い一方、インターネットを経由する仕様上、セキュリティリスクに晒される可能性がゼロではありません。反対にIP-VPNは、基本的に外部からはアクセスできない閉域網ネットワークを利用し、VPNトンネルを構築します。公共のインターネットを介さないため、セキュリティレベルの高い通信品質を確保できるのがメリットです。
ただし、閉域ネットワークを利用するため、コストはインターネットVPNに比べると高額になります。
なお、閉域ネットワークを活用したVPNには、広域イーサネットもあります。
IP-VPNとの相違点は、IPv4以外のルーティングプロトコルを使用できることです。IP-VPNに比べると、ネットワーク構築の幅が広がる半面、設定がやや複雑です。一般的な閉域ネットワークによるVPNをお求めなら、IP-VPNで差し支えないでしょう。

VPNを導入するときに留意したいポイント

ここでは、VPN導入時にチェックしたい3つのポイントを解説していきます。
自社の導入目的に応じたサービスを選びましょう。

①通信速度

VPNの通信速度は従業員の業務効率、ひいては社内全体の生産性に直結する要因です。
VPNはサービスやルーターの種類によって通信速度が異なるため、VPNの導入を検討する際は、それぞれのサービスやルーターがインターネット回線網を利用するか、閉域網を利用するかを確認し、上り・下りの速度をチェックしておきましょう。
ベストエフォート型のサービスの場合は、利用環境によって通信速度が変化します。

②障害発生時の復旧スピード

サポート体制やネットワーク障害発生時の復旧スピードなど、通信速度以外にも重要なポイントがあります。
ルーター故障時の対応が、センドバック保守かオンサイト保守かで、復旧スピードが異なるため、それぞれの拠点や利用用途にあったものを選択しましょう。
詳細は各事業者の公式サイトをチェックするか、サポート窓口に直接問い合わせましょう。

③セキュリティ管理(ファイアウォール・UTM)

VPN導入時の最重視したいポイントが、セキュリティ管理です。法人向けVPNでは、顧客情報をはじめとする機密性の高いデータの送受信を行う場合があります。したがって、社内・組織以外のメンバーはリモートアクセスなどが不可能な、セキュリティ強度の高いインターネット回線の構築が欠かせません。
そこで、VPNサービスを提供する一部事業者は、セキュリティ管理に「UTM」を採用しています。
UTMは「統合脅威管理」を指すセキュリティソリューションで、ファイアウォールやアンチスパイウェア、IPSなどの侵入防止システム、コンテンツフィルターなどの機能を搭載しています。
また、ウイルスの検出・駆除機能、迷惑メールの受信拒否機能、有害サイトのブロック機能などをオプションサービスとして提供しています。
必要なセキュリティサービスのみ個別契約し、運用コストを下げる方法も考えられるでしょう。

ASAHIネットの固定IPアドレスでのVPN構築をおすすめする理由

ASAHIネット固定IPアドレスサービスを利用することで、VPNの構築がスムーズにできます。ASAHIネットの特徴や強み、おすすめの理由をご紹介します。

ASAHIネットの強み

ASAHIネットは、東証プライム市場上場・株式会社朝日ネットが運営するインターネット接続サービスです。1994年にインターネット接続サービスをスタートしました。
業界歴が長いからこその豊富な実績で、法人・個人問わず、信頼のサービスを提供しています。
お客様が毎日使うものだからこそ、常に安定してご利用ができるよう、ネットワーク品質の維持・管理には徹底してこだわっています。
品質を追求する姿勢は、外部調査機関が実施するインターネット・サービス・プロバイダの調査においても、高い評価をいただいています。これまでの受賞履歴はこちらをご覧ください。
またコールセンターを社内に置くことで、サポート品質の向上に取り組んでいます。技術サポートの電話窓口は365日(【受付時間】10:00-17:00)対応しているため、いざという時にもすぐにご相談いただける体制となっています。
ASAHIネットについて、詳しく知りたい方は、こちらをご確認ください。

ASAHIネットの固定IPアドレスサービス

ASAHIネットでは、低コストで利用可能な固定IPアドレスサービスを提供しています。プロバイダ契約のオプションとして契約することで、固定IPアドレスを自社専用のIPアドレスとして利用可能です。本サービスの活用により、インターネットVPNを構築することができます。
コストを抑えて、比較的導入しやすいインターネットVPNの構築を検討する場合は、ASAHIネットの固定IPアドレスサービスを、ぜひご検討ください。

「ASAHIネットの固定IPアドレス」について詳しくはこちら

「VPN構築でビジネスをもっと安全に、もっと快適に」

ネット社会のビジネスにおいて、セキュアな通信環境は必須です。とりわけ近年はリモートワーク・テレワークが浸透しつつあります。場所や時間を問わず、セキュリティレベルの高い回線網で、社内システム・データベースにアクセスできる仕組みが求められています。ASAHIネットの固定IPアドレスなども活用し、自社独自のネットワーク通信網を構築しましょう。

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