NTSC

NTSCとはNational Television System Committee(全米テレビジョン放送方式標準化委員会)の略称であり、同委員会が策定したアナログテレビジョン放送標準方式(特に1953年に定められたカラーテレビジョン放送方式)の規格も、この名称で呼ばれている。

概要

ここでは、1953年にFCCによって商業放送が承認されたカラーテレビジョン放送全米標準方式(1977年に暫定規格 EIA RS-170Aとしてまとめられ、さらに1994年、SMPTE-170Mとして厳格化)について主に記す。

1940年代から放送がわれていた白黒テレビジョンとの上位互換性を維持しつつ、明るさではなく光の三原色(赤・緑・青)の動画信号を伝送するために、1950年代の市販家電製品に採用可能な様々な技術が投入されている。輝度の変化に関しては小さく細かい変化まで判別できるが、画像の中で色彩だけが変化している部分は網膜に映る面積がある程度以上広くないと変化の存在自体を認識できない人間視覚の特性を利用して、そのまま送信すると白黒放送の3倍の電波帯域幅が必要になるカラー映像信号を1/3の帯域に情報圧縮している。

撮像素子から出力された三原色(R・G・B)の強さを表す信号を、明るさを表す輝度信号(Y)と色の座標を示す2つの色差信号(I・Q)にマトリクス変換し、輝度信号には白黒放送との互換性を持たせ、色差信号はローパスフィルターにより大幅な帯域制限(画像がぼやけるが、上述した通り人間にはこの劣化が認識できない)をって、色副搬送波(カラーサブキャリア 約3.58MHz)で直交振幅変調をかけてクロマ信号とし、輝度信号や音声信号との相互妨害を極力発生させないような形態に合成して放送する。

各家庭の受像機では視聴するチャンネルの放送周波数帯を選択増幅し、検波器でベースバンド映像信号に復調したものから輝度信号と色差信号を分離し、逆マトリクス変換によって三原色の強さを表す信号を復元して、カラーブラウン管(今日では液晶プラズマディスプレイを始めとする平面表示デバイス)に動画像を表示する。

NTSC委員会の策定したカラーテレビジョン放送方式を採用している国はアメリカ、カナダ、メキシコ、日本、台湾、韓国、フィリピン、中南米諸国の一部、太平洋諸島の一部などである。採用国数と視聴可能人口ではインドと中国も採用しているPAL方式の陣営が圧倒的に上回るが、アメリカが映像ソフトの供給大国であることから、市場における各方式の地位・重要性を単純に比較することは出来ない。

NTSC」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。2009年7月28日15時(日本時間)現在での最新版を取得。

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