バーチャルコンソール ()
バーチャルコンソール () とは任天堂の据置き型ゲーム機であるWiiを対象とする、かつて発売されていた一部のコンピュータゲームや、かつて設置されていた一部のアーケードゲームを
ダウンロードし、遊ぶことができるサービスである。
バーチャルコンソールで配信されているソフトを
ダウンロードするには、Wii本体を
インターネットに接続する必要がある。
2007年10月10日に開催された「任天堂カンファレス 2007.秋」において、全世界での総
ダウンロード数が780万に達していると発表された。
概要
Wiiは
ハードウェア面において、ニンテンドーゲームキューブ以外の
ハードウェアおよび
ソフトウェアの互換性を持っていないため、
エミュレータを用いて仮想的(バーチャル)にゲーム機(
コンソール)を再現して動作させる。
現在、日本国内において、以下のゲーム機用のソフトが配信中である。
なお、日本国外(韓国除く)ではこれに加えてコモドール64のソフトが配信されている。
メガ
ドライブ、マスター
システム、
PCエンジン用ソフトの配信については、それぞれのハードに深く関わったメーカーであるセガ並びにハドソンとの提携により実現した。MSXについては多くのMSXゲームをネット上で配信するプロジェクトEGGやi-revoを
行っている
D4エンタープライズが参入を表明したことにより可能となっている。NEOGEOについては、かつてNEOGEOを販売し、その後倒産してしまった会社SNKの版権を受け継いだSNKプレイモアが参入したことにより可能となった。
ソフトは
インターネットを利用した
ダウンロード販売形式となっている。そのため、「
ロムカセット」の形態で販売される中古ソフトのように売り切れの心配がなく、いつでも購入できる。
ソフトは全て有償となっており、一部のソフトは景品として無償で提供されると発表されたが、現在のところ実際に無償で提供されたソフトはなく、予定もされていない(料金体系については#課金を参照)。ただし、『大乱闘スマッシュブラザーズX』には、時間制限付きの
体験版として一部のソフトが収録されている。
2008年12月現在、日本国内ゲーム製作会社34社(任天堂含む)と日本国外ゲーム製作会社1社が
バーチャルコンソールのソフト供給に参入している(詳細は#ソフト配信参入メーカー一覧を参照)。
任天堂の据え置きゲーム機で“ゲームソフトを配信する”という
システムは、
スーパーファミコンの周辺機器であるサテラビューがあった。なお、Wiiにおいても、過去のゲームを配信する本サービスの他に、完全な新作ソフトを配信するサービス「
Wiiウェア」が2008年3月に開始されている。
ソフトについて
主に旧ハードで
ヒットした作品、評価された作品、ハードにとって歴史的な作品を中心に配信されており、中には後年に至るまで長年の間陽の目を見なかったマイナーゲームや現在においてもクソゲーと呼ばれるようなカルト的人気を誇るものや海外でしか発売されなかったものまで幅広く配信されている。
NINTENDO64用のソフトの中には、「振動パック対応」「コントローラパック対応」「64
GBパック対応」の表示が含まれている場合があるが、いずれも対応していない。一部のNINTENDO64用のソフトの中にはHOMEメニューを
起動して閉じると読み込みが起こるソフトがある(マリオストーリーなど)。
メガ
ドライブ、
PCエンジン用ソフトには5人プレイ可能な作品もあるが、Wiiリモコンは4つまでしか接続できないため、別途
ゲームキューブ用コントローラが必要になる(必要な
GC用コントローラの数 = 5 - 接続しているWiiリモコンの数)。
データレコーダー(
ファミコン)、
バックアップユニット(
PCエンジン)対応ソフトは、周辺機器を用いることなくWii本体にデータ
保存が可能となっている。
MSX用ソフトの全ては
USBキーボードに対応しており、
キーボードでゲームを遊ぶことができる。
キャラクターゲーム・タレントゲームの配信について
旧ハードのゲームには、本来ゲームのキャラクターではない漫画・アニメ・特撮・映画などのキャラクターを起用したキャラクターゲームおよび実在の芸能人などを起用したタレントゲームも多数含まれているが、発売から10年以上経過したことで版元の事情や
ライセンスの方針が大きく変わり、タレントゲームにおいては肖像権の問題で許諾を得るのが難しくなっていることもあるため、あまり多く配信されていない。
2009年3月時点で日本国内において配信中、および配信予定のキャラクターゲーム・タレントゲームは、以下の9タイトルになっている。
- 著作権、肖像権が製作元に属す作品
- 『ポケモンスナップ』 - アニメ『ポケットモンスター』のキャラクターが登場する作品。
- 『高橋名人の冒険島』 - 高橋名人をモデルにしたキャラクターが登場する作品。
- 『高橋名人の新冒険島』 - 同上
- 『トランスフォーマー コンボイの謎』 - アニメ『戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマー』を原作とする作品。
- 『ZOIDS黙示録』 - 『ゾイド』を原作とする作品。
- 新たに版権元、芸能人本人より許諾を得て配信されている作品
- 『北斗の拳』(セガ・マークIII版) - 同名漫画を原作とする作品
- 『北斗の拳 新世紀末救世主伝説』 - 同上
- 『激亀忍者伝』 - 漫画『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』を原作とする作品
- 『たけしの挑戦状』 - ビートたけしをモデルにしたキャラクターが登場し、たけし本人が監修した作品。
ソフトの再現度
バーチャルコンソールのソフトは当時のソフトを忠実に再現したものであり、内容の変更は基本的にはされていない。すでに他機種でリメイクされ、その際に変更が加えられたソフト(『スーパードンキーコング2』など)もオリジナル版が再現されている。
システムに影響が及ばない限り
バグなどもいくつかそのまま再現されており、実機で可能だった裏技も使用できる場合が多い。
メーカーの著作権表記は、大半が発売当時の社名で記載されており、メーカーの倒産・企業合併・経営統合・版権の譲渡や事業の再編などで現在とは異なる社名のままになっているのも多い(例:『ぷよぷよ』『ぷよぷよ通』の場合、タイトル画面では
コンパイルでクレジットされているが、1998年からセガに権利が譲渡されている)。ただし
PCエンジンの『デッドムーン 月世界の悪夢』のタイトル画面では当時の販売元であった「T.S.S」というメーカー名表記が「NATSUME」になっていたり、バンダイナムコゲームス(ナムコ)から発売されたアーケードゲームでは、タイトル画面の著作権表記が「© (稼働年)NAMCO」から「© (稼働年) 2009 NBGI namco」のように(これはナムコミュージアムでも同じ)変更されているものもある。また『ゼルダの伝説』、『
リンクの冒険』は
ゲームキューブ用の非売品ソフト『ゼルダコレクション』に収録されている
バージョンをベースにしているため、タイトル画面の西暦表記が「1986」(ゼルダ)、「1987」(
リンク)からそれぞれ「1986-2004」、「1987-2004」となっている。
その他、以下の点が変更されているソフトが存在する。
- 点滅表現・明度などの変更
- ポケモンショック(1997年)以前は、アニメ・コンピュータゲームの画面における点滅の表現に対し、特に明確な規制は敷かれていなかったが、同事件を機にアニメ・ゲームで使用される画面の点滅が厳しく規制されるようになったことから、点滅表現に用いられる色が1色となったり、点滅速度が遅くなったりするなどの変更がされている。またファミコンで使用できる内蔵色は原色が中心で発光性が強いため、ゲーム全編において明度が下げられているものが多い。
- 差別用語などの修正
- 発売後に問題があると指摘された言葉(差別用語や倫理的な問題のある言葉など)が修正されている。例えば『ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島』では「ひどいぶす」「じょしだいせいねずみ」の表現が変更され、『ソーサリアン』では「かんごふ」が「ナース」に、「こじき」が「むしょく」に変更されている。
- 移植元ハード固有の機能の代替
- ファミコンディスクシステムのゲームはディスクの読み込み時間が軽減され、A面とB面の入れ替えや前後編2枚組タイトルの交換が不要になっている。また、ファミコンのマイク機能を使用する『たけしの挑戦状』では、マイクで歌う部分がWiiリモコンのBボタンで操作する仕様に変更されている。
- PCエンジンのCD-ROMタイトルのCD-DA部分は配信するには容量が大きすぎるため、音声圧縮によって収録されている。またCDの読み込み時間が軽減されている。『アトラス』はアーケードカード対応モードとなり、バーチャルコンソール版はマウス非対応のため、マウス切り替えボタンが操作に割り振られていない。
- 権利上の問題などによる変更
- ライセンスの契約上の問題より、タイアップ関係にあった特定の企業名や商標名が削除され、中には他のものに置き換えられているケースもある。例えば『ジョイメカファイト』における雑誌『ファミコン通信』(現『ファミ通』)の広告が削除、『ウエーブレース64』では川崎重工業およびファンタの広告がWiiとニンテンドーDSに変更されている。また『燃えろ!!プロ野球』では、肖像権の兼ね合いにより、選手名が架空のものに変更されている。
- 新機能の追加
- Wiiの機能を生かした新しい機能が追加されている。『レッキングクルー』のデザインモードの作成操作における便利機能、『ポケモンスナップ』での撮った写真をWii伝言板で貼り付ける機能などが該当する。『ファミコンウォーズ』ではWiiリモコンのAボタンを押している間、コンピュータの思考時間や音声を含む全ての動作を早くする「加速モード」が追加された。
画面
解像度は
アップコンバート処理により640×480に引き上げられており、またNEOGEO以外のタイトルは
プログレッシブ出力にも対応している。
CERO審査
バーチャルコンソールで
ダウンロードできるソフトは、いずれもCERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)発足前に発売されたソフトであるが、配信時に全てのソフトが改めて審査を受けている。
- B区分(12才以上対象)
- C区分(15才以上対象)
- D区分(17才以上対象)
その他のソフトは全てA区分(全年齢対象)となっている。